▍ 2015年5月号
特集 経営の原点に立ち戻りマイナス改定を乗り切れ!
「人が辞めない」「人が集まる」事業所のつくり方
☺ From Editors
介護報酬のマイナス改定を乗り切ることで頭を抱える経営者は多いと思うが、この衝撃波を乗り切る最大のカギは、やはり「人」にあるのではないだろうか。そもそも、始終人集めに奔走し、毎週のように求人広告を出しているようでは、いくら介護報酬を得ても雇用経費で相殺されてしまうし、何より介護の質が上がらない。そして、これだけ人材不足が叫ばれ、介護報酬が目減りしていくなかにあって、着実に人を雇用し、定着させ、業績を伸ばしている事業所も存在するのだ。
そこで本特集では、労働集約型産業の象徴とも言える介護事業の原点に立ち返り、「人が辞めない事業所、人が集まる事業所」のつくり方を考察する。
- ◇ 概論 介護特有のスタッフ像を意識した意思疎通・人事考課・福利厚生を図ろう
- 平出友久(ウェルケア・コンサルティング合同会社代表社員)
- ◇ 成功例
- ① 理念共有型 ─ 社会福祉法人キングス・ガーデン東京 練馬キングス・ガーデン
- ② キャリアパス充実型 ─ 社会医療法人若竹会 介護老人保健施設セントラル大田
- ③ ワークライフバランス実現型 ─ 株式会社トーリツ
- ④ 職員満足度追求型 ─ 株式会社アスモ
- ⑤ やりがい追求型 ─ 社会福祉法人恩賜財団東京都同胞援護会 特別養護老人ホーム ニューフジホーム
- ⑥ 女性にやさしい職場環境構築型 ─ 株式会社ヒューマンテック
- ◇ 失敗例 現場を無視した経営・管理の強行がスタッフの人心離反・離職を招く
- 現場無視の経営/問題スタッフを放置/介護職軽視の運営
追悼特集 医療福祉の先駆者・江草安彦氏 88歳の生涯を閉じる
「いまこそ、その生き様と思想に学ぼう!!」
- ◇ 追悼座談会 江草安彦先生の遺志を引き継ぐ
- 末光 茂(社会福祉法人旭川荘理事長)
- 小林光俊(公益社団法人日本介護福祉士養成施設協会会長)
- 石橋真二(公益社団法人日本介護福祉士会会長)
- 板野美佐子(社会福祉法人旭川荘理事)
- 【司会・進行】土居弘幸(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科・医学部疫学・衛生学分野教授)
- ◇ インタビュー 江草さんとの思い出
- 森 真弘(厚生労働省社会保障担当参事官室政策企画官)
- ◇ 追悼文 江草安彦先生との邂逅
- 林 諄(株式会社日本医療企画代表取締役社長/一般社団法人日本介護福祉経営人材教育協会理事)
明日の事業所経営がここにある!介護経営コロシアム
- ① 地域包括ケアシステムの実際
- 坪 茂典 (社会医療法人愛仁会本部介護福祉事業部長/社会福祉法人愛和会本部統括部長)
- ② 介護事業所の商圏調査・分析
- 市川史祥 (技研商事インターナショナル株式会社 マーケット分析ソリューション事業部シニアコンサルタント)
- ③ 人事労務の実践
- 寺田達也 (LCG(日本人事労務コンサルタントグループ)寺田達也社会保険労務士事務所代表/社会保険労務士)
- ④ 氣の介護
- 伊藤順一 (氣の介護普及推進機構発起人・代表)
その他注目の記事!
"地域包括ケア"時代の介護
▶ 医療法人財団厚生協会 介護老人保健施設 足立老人ケアセンター(東京都足立区)
今月の顔
▶ 中沢 豊 氏(松戸市介護制度改革課)
ビジネスフロンティア ▶ 一般社団法人後見の杜
住まいの提案
▶ 株式会社トーハン・コンサルティング サービス付き高齢者向け住宅「プライムライフ片倉」(横浜市神奈川区)
介護行政の先を読む ▶ 水巻中正(国際医療福祉大学大学院教授)
湖山医療福祉グループの自主研修組織「こやまケア」がめざす介護
▶ 2014年度こやまケア全国研究発表大会受賞テーマ[第2回/新人職員から始まるソフト食」
介護経営現場を変える「中間管理職」育成塾 ▶ 森川弘文(森川福祉医療研究所所長)
特別企画インタビュー この人に訊きたい! 「介護の未来」 ▶ 木下 斉 氏(一般社団法人エリア・イノベーション・アライアンス代表理事)
経営(継栄)のツボ ▶ 早川浩士(有限会社ハヤカワプランニング代表取締役)
顧客本位に基づく卓越した業績を生む経営革新の実現をめざして
▶ 経営品質向上活動とは何か 組織を成熟させ、成果につなげる
福祉と介護教室
▶ 鏡 諭(淑徳大学コミュニティ政策学部教授)
ポケット判 介護のしごとが楽しくなるこころシリーズ 監修者インタビュー【第9回】
▶ 松田英一郎(法律事務所あすか代表パートナー弁護士)
介護経営現場とれたてQ&A ▶ 改正法 報酬改定への対応④──資金繰り対策
ヘルスケアセレクション ▶ サービス付き高齢者向け住宅「人生の奥座敷 孫の手」(群馬県みどり市)
次号予告 2015年5月20日発行
特集
認知症対応力を強化し利用者と事業経営を救え! 認知症対応力向上委員会(仮題)
2015年度介護報酬改定で重要指針の一つに位置づけられた「認知症対応」。
通所介護と特定施設に「認知症加算」が新設されるなど、介護事業所・施設に対してさらなる対応力が求められている。
ただ、事業所・施設での質の高い認知症介護には実践者、リーダー、評価者、教育者などそれぞれで相応の人材が求められる。
では、具体的にはどのような育成策を講じ、認知症利用者の受け入れ力向上を図るべきなのか。
本特集では取り組み事例の紹介を中心に、事業所の認知症対応力を向上させる人材育成策を考察する。