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2019年10月号 Vol.422
2019年10月号
特集
ホントに全床「急性期」でいいのか?
最適な病院運営をめざそう
毎月10日発行
A4判変型 96ページ
定価:本体1,200円+税
定期購読料:本体14,400円+税
 

今月の特集

特集 ホントに全床「急性期」でいいのか?
最適な病院運営をめざそう

2018年度診療報酬改定で入院基本料要件のあり方が大きく改められ、「看護職員配置」を軸としたものから、「看護職員配置」を土台に、受け入れた患者やその人たちの状態によって報酬が上乗せされる仕組みになった。これによって、より入院する患者像や最適な人員配置など、病棟の実態に合った入院料を算定できる報酬体系が整ったとの見方がある一方で、ある程度の在院期間を要する患者が多く占めているにもかかわらず、「急性期」と位置づけられている病棟も少なくない。そこで本企画では、実際の入院患者像を念頭に置いた最適な病棟運営について、事例を紹介しつつ、考察する。

● 序論
希望は「全床7対1体制」でも
実際は「ケアミックス」で対応
● 視点 経営者目線で俯瞰
急性期病院に求められる機能を
整備できるか冷静に見きわめよう
猪口正孝
医療法人社団直和会理事長
社会医療法人社団正志会理事長
● 提言 診療報酬から病棟の実像を読む
患者像に適した病棟運営か
客観的指標に基づいて分析しよう
工藤 高
株式会社MMオフィス代表取締役
● 事例 「地ケア床」の使い方
疾患ごとの対応を進めながら
急性期医療の機能強化へ
医療法人社団永生会 南多摩病院(東京都八王子市)
● 事例 得意分野を増やす
「気軽にかかれる病院」と
「専門領域を広げて収益増」を同時にめざす
特定医療法人社団仙齢会 はりま病院(兵庫県加古郡播磨町)
● 事例 改革の一環で病棟機能を再編
地域に求められる「回復期」機能
その役割をさらに徹底し担う
医療法人社団 竹口病院(東京都昭島市)
● コラム
地域包括ケア病棟は
サブアキュートの患者にどこまで対応できるのか
● シミュレーション 急性期病床転換の見極め方
7対1以上の配置が必要かどうか
ミッションと経営要素を絡めて分析
小川陽平
株式会社メハーゲン医療経営支援課
病院トップの経営者魂
最先端急性期医療を軸に
介護機能を強化し地域の高齢者を支える
古賀伸彦
社会医療法人天神会理事長
(福岡県久留米市)
病院新時代
連携に注力、高齢社会を見据えた
最先端の質の高いリハビリを提供
医療法人社団健育会 湘南慶育病院
(神奈川県藤沢市)
 

次号予告 2019年11月号 Vol.423(2019年10月10日 発行)

特集 論点は「残業時間」だけでいいのか!?
医師の働き方改革を語ろう!(仮題)

「医師の働き方改革」に関する法制度改正は、今年3月に大きな方針がまとまり、7月からの検討会でその具体的内容についても議論が始まっている。基本的には医師の就労時間短縮に焦点を当て、残業時間上限の設定や業務の共有・移管などを軸とした方策が詰められていくと見られる。一方で、医師のスキルを磨く、地域医療を守る等の視点から、就労時間の短縮に固執することについて異議を唱える声もある。そこで本企画では、「医師の働き方改革」論議でややもすると忘れられがちな論点を取り上げ、多角的な考察を加える。