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2023.12.21
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【関西発 医療・介護レポート】

兵庫県の病院再編・統合を追う

県立病院と民間病院が統合した「兵庫県立はりま姫路総合医療センター」の現在地 Vol.1
病院・再編・統合:2023.12.21
県立病院と民間病院が統合した「兵庫県立はりま姫路総合医療センター」の現在地  Vol.1

兵庫県内では 2013 年度から 2028 年度までの約 15 年間で、主なものでも 11 件の統合再編計画が進んでいる。兵庫県立はりま姫路総合医療センターは、そのうち7番目の統合再編病院で、県立病院と民間病院の統合成功事例のひとつだ。統合再編から約1年半が経過した同センターに取材した。

8年前から再編統合に向けて準備を進める JR姫路駅から徒歩12分の立地に2022年5月に開院してから約1年半。統合再編前の旧2病院時代と比較して、平均で病床稼働率は68.4%から77.3%へ上昇、平均在院日数は13.1日から11.6日へ短縮し、救急応需率は71.8%から79.8%となった。木下芳一院長は、「兵庫県西部で最大規模の病床を持つ総合病院として、地域医療の最後の砦となるべく、高度専門医療の充実や救急医療だけではなく、兵庫県の医療レベルを上げるための人材育成に力を入れる」と話す。

木下芳一院長

木下芳一院長

スムーズなスタートを切った背景には、丁寧に統合再編を進めてきたプロセスがある。姫路市にあった兵庫県立姫路循環器病センター(以下、循環器病センター)と製鉄記念広畑病院(以下、広畑病院)の統合再編は2014年ごろから静かに進められてきた。

もともと循環器病センターは、循環器専門病院として循環器内科、心臓血管外科、脳神経内科等を強みとしていたが、診療科が限られているため、合併症への対応が十分ではないという弱点があった。また、冬には循環器疾患は悪化しやすいため患者が多くなるものの、春から秋にかけては患者が少ないという経営上の課題も抱えていた。一方、広畑病院は外傷等を対象とする治療や整形外科を得意としていたが、それ以外の診療科は医師確保が難しいという課題を抱えていた。

川合宏哉副院長兼心臓血管センター長・部長・循環器内科部長

川合宏哉副院長
兼心臓血管センター長・
部長・循環器内科部長

互いに得意とする診療領域が違うこと、病院運営上の課題を抱えていたことから、両病院は統合再編に合意。単に統合再編するだけではなく、地域の医療課題を解決したいという地元自治体や住民、医療機関関係者などの意向を受け、地域課題であった高度専門医療分野の充実や救急応需率の向上、地域の医療人材育成を使命として736病床、34の診療科を擁する大型総合病院に生まれ変わることが決まった。

以降、川合宏哉副院長(元・兵庫県立姫路循環器病センター副院長)と、巽祥太郎副院長(元・製鉄記念広畑病院副院長)はともに医師を確保するために定期的に神戸大学に通い、各セクションを回って、新病院の構想や体制、求められる医療レベルのほか「医師としてどんなキャリアが積めるか」などを、半年〜1年ごとに説明を繰り返して医師派遣への協力を仰ぐなど準備を進めてきた。

「県内で7番目ということもあり、統合再編のプロセスについては県にノウハウが蓄積されていました。どんなステップで進めればスムーズなのかなど県から情報やアドバイスをもらい、2病院の職員が一緒に研修を受ける機会を設けるなど、人材交流も統合前からスタートしました。同時に、必要なスタッフの確保にも奔走しました」(川合副院長)

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